マイケル・ジャクソン被告人に「not guilty」2005年06月14日

歌手のマイケル・ジャクソン被告人に無罪との評決が下されましたね。

http://www.asahi.com/international/update/0614/002.html

  •  少年に対する性的虐待などの罪に問われた米人気歌手、マイケル・ジャクソン被告(46)の裁判で、カリフォルニア州サンタバーバラ郡地裁の陪審団は13日、すべての起訴事実について無罪の評決を下した。

 朝のワイドショーのほとんどが兄弟間の確執をトップに持ってくる中,フジテレビの「とくダネ!」だけがこのニュースをトップに持ってきていたので思わず見ました。

 現地の記者からの解説では,現地報道は「無実」というよりも,「Not guilty」,すなわち,有罪と立証できなかったという内容の報道であるとのことでした。

 そう,検察官が有罪と立証できない限り無罪。これが刑事訴訟の大原則なのです。

 しかしメディアの報道では,逮捕されただけで,「容疑者」つまり,「疑いを容れる者」=疑われるに足りる事情のある者扱いです。従前の呼び捨てから「容疑者」という呼称がついたことで被疑者の人権に配慮したと言われていますが,疑いを容れる者という呼称自体,捜査機関側からの見方のように思います。「被疑者」つまり「疑いを被った者」という呼称をメディアでも用いるようにすべきではないでしょうか。

 先に挙げた「とくダネ!」の中で,米国で無罪と無実は違うと述べていたコメンテーターがいました。しかし,犯罪事実が立証されなかった以上,それは無かったこととして扱われる,それが刑事事件の大原理なのです。無罪になった被告人についてやった可能性が残っていることをほのめかすような発言は,裁判終了後においては慎重にすべきようにも思います。