誤射は殺人=故意犯2007年05月14日

ヤメ記者さんのページで,イラクで「誤射」により多数の人が死亡していること,また,誤射で死傷した人に対してほとんど補償がなされておらず,補償としてお金が支払われる場合も些少な額しか支払われないことが紹介されていた(ごめん、お宅の子を撃っちゃった。なので、500ドルあげます~イラクの現状を伝えませんか?)。

ところで誤射というと過失犯のようなイメージを受けるが,日本のでは判例上,人を殺すことを認識して銃撃や爆撃を行えば,ねらった以外の人に当たって死なせた場合でも,殺人罪が成立する。

ところで,

例えば、米軍が果樹園に誤って爆弾を落とし、不発弾に子ども二人が近寄って、爆死した事例では、米軍は補償は行わないという。なぜなら、広い意味での「戦闘行為」による結果だかららしい。

ということなんだけど,日本国憲法ではそもそも交戦権(戦争を行う権利)は認められていないのだから,戦闘行為だからといって違法性が阻却されるわけではない。原則として正当防衛によらなければ適法な行為とはならないのだ。

憲法を「改正」して交戦権を認めるということは,人を殺しても知らん顔していられるケースが格段に広くなるということなのだ。