社民党と共産党が裁判員制度施行の延期を打ち出したことの弁護士会への影響は?2008年08月08日

国民の声は無視できなくなったということでしょうか。

社民党、裁判員制度の「延期」も含めた見直しへ保坂展人のどこどこ日記

裁判員制度 実施の延期を要求 市田書記局長が会見

政治的動きよりもむしろ注目すべきは,弁護士界内への影響です。

弁護士の中には日本共産党系/シンパと見られる勢力があります。その中の中枢的地位にある人たちには,「司法改革」の推進に熱心に取り組んできた人たちが多く見られます。当然裁判員制度の推進にも熱心に取り組んできています(現場で動いている人には反発を覚えている人たちもかなり多いようなのですが)。

上記の共産党系弁護士の行動が今後どのようになるのか,極めて注目されます。

私の属する弁護士会では,来年は会長選挙があるという噂なのですが,今のところ立候補すると見込まれている人は,濃淡の差はあれ「司法改革」を是とする候補です。こんな状況の中で「司法改革」推進をうたう候補ばかりでよいのかどうか,「司法改革」反対勢力の側としても決起するときかも知れません。

cf.お茶の水山の上ホテルより弁護士 Barl-Karthによる peace-loving 日記

社民党の公式見解(裁判員) 弁護士 Barl-Karthによる peace-loving 日記

コメント

_ 長谷部秀昭 ― 2008年08月15日 20時35分41秒

実際の共産党関係の弁護士さんの動きはリアルには知りませんが、04年の裁判員の実施法の制定に際しては、自由法曹団と国民救援会はかなり強硬に反対していたと思います。共産党は半分賛成・半分反対でした。
そういう意味では、現場とのねじれが、今回の見解で解消したと思っていましたが、どうなんでしょうか?

_ ノムラ ― 2008年08月20日 21時51分45秒

>長谷部秀昭さん
私自身共産党系でもなければ,自由法曹団のメンバーでも,国民救援会にかかわっているわけでもないので内部事情には疎いのですが,「強硬に反対」していた記憶はないんですよね・・・。問題点の指摘はしていたのかも知れませんが。

自由法曹団といっても弁護士の集まりである以上一枚岩ではないでしょうし,現場と上層部の間で隔たりがあったのかも知れませんね・・。

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_ 天下の大悪法・裁判員制度徹底糾弾!!高野善通の雑記帳 - 2008年08月08日 16時30分39秒

 昨日「裁判員制度は延期を求める」なる公式見解を社民党や共産党が発表し、民主党も見直しに向けた動きを検討している旨の報道がNHKや毎日新聞がしています。しかし、北京五輪開幕ムードとあいまって、世間の...