総量規制で経済収縮?2010年05月17日

改正貸金業法、専業主婦は借り入れ困難 「無収入」理由

多重債務を防ぐ改正貸金業法の施行で、6月以降、無収入の専業主婦(夫)は、消費者金融からの借り入れや、クレジットカードのキャッシング利用が難しくなりそうだ。無収入でも配偶者の同意書などを提出すれば借りられるが、業界大手は事務処理の費用がかかることなどを理由に専業主婦には貸さない方針のためだ。業界では、400万人以上が新規借り入れが出来なくなるなどの影響を受けると見ている。

これによって経済が収縮するといった見方(ボ2ネタ)も出ていますが,どうなんでしょうかね。

貸金業法が改正され金利の上限が利息制限法同様年15~20%となったわけですが,これでも現在の経済成長率を考えると遙かに高いもので,所得の上昇がなかなか見込めない昨今では,それだけの率の利息を払っていくのも困難でしょう。無理に利息の支払を継続し,不足分を補おうと借り増しすれば更なる利息の負担を招き,生活費の支出も圧迫されます。そのような生活を続けるよりは,いったん自己破産・免責により債務を帳消しにしてもらった方が消費の増大・維持につながるのではないでしょうか。

そもそも収入を上回る支出という事態が起こらずに済む生活をするような消費者教育が第一のような気もしますし,不慮の事態でそのような状況に陥った人の救済のための小口融資って,市民(国民)の生活保障ということですから,本来は公の仕事であり(現に小口融資を行っている地方自治体も存在します。),貸金業者の経営に配慮した法制度を維持することで達成しようとするようなものではない気がします。

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