連携法と法曹養成制度見直し2011年10月19日

先日,所属する弁護士会の常議員会で,会長から,法曹の養成に関するフォーラム(以下「フォーラム」といいます。)の状況についての報告がありました。

それによると,

8月に貸与制導入を決めて以後の会合が決まっていなかったが,次回期日が10月24日からと決まった。

同日の会議で今後の議論の進め方が議論される

とのことでした。

ところで,法曹養成に関しては,新司法試験と法科大学院教育の間について連携が取られるべきものと法律で定められています(「法科大学院の教育と司法試験等との連携等に関する法律」。以下「連携法」といいます。)。

この連携法には附則として,以下の定めが置かれています。

(施行期日)

第一条 この法律は、平成十五年四月一日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、それぞれ当該各号に定める日から施行する。

 一 第三条第三項から第五項まで及び第六条第二項第一号の規定 公布の日

 二 第五条第二項、第四項及び第五項並びに第六条第二項第三号の規定 平成十六年四月一日

 (検討)

第二条 政府は、この法律の施行後十年を経過した場合において、法科大学院における教育、司法試験及び司法修習生の修習の実施状況等を勘案し、法曹の養成に関する制度について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

上記附則によれば,平成15年4月1日の法施行から10年後の平成25年4月1日以後には,法曹養成制度について検討が加えられることになります。あと1年半弱ですね。

しかし,10年経過後に1から議論というのでは遅すぎるので,今のうちから議論を重ねようとする場がフォーラム,という見方ができるでしょう。

連携法の附則の見直し条項については,特に見直しの内容について,制限を加えていません。したがって,連携法の基礎となっている,司法制度改革審議会の意見とも異なる方向での見直しも可能なはずです。

ただ,現在のフォーラムの議論状況を見ると,法曹養成制度が法科大学院を中核とするものであるべきという前提を見直そうという気運があるようにはみえないんですよね。まあこれは,フォーラムが「司法制度改革の理念を踏まえる」ことを前提に法曹の養成に関する制度の在り方について検討を行う場と位置づけられている(平成23年5月13日付内閣官房長官ほか申し合わせ(PDF))ことからすれば当然の帰結なのですが。

上記のようなフォーラムの問題点を考えると,フォーラムはいったん解散として,新たに白紙状態で法曹養成制度について検討する場を設けた方が,法曹養成制度を抜本的に見直すためにはいい(というか必須な)んでしょうね。

それにしても自民党政権下での閣議決定に,政権交代後の民主党政権がどこまで拘束されなければならないんでしょうかね・・・。

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