法曹志望者の法科大学院からの解放に向けて2012年06月05日

法科大学院制度(とその強制)って,法曹養成破壊,大学教育(大学の自治)破壊という面でも,さっさと改めるべき制度だと思うのだが,どう進めたら良いのでしょう?

まず法改正を行わずにできることとして

1 予備試験合格者数の増加

があります。

法科大学院に行かなくても司法試験が受験できる道が(意味のある人数)確保されれば,状況は改善されるのではないですかね。

合格率が低下することへの対処として次に

2 受験回数(資格取得後年数)制限の撤廃

のための法改正をすべきでしょう。できれば,

3 受験資格を旧司法試験同様に戻す

法改正も同時にすべき(連携法も廃止)でしょうが,2は3に比べ法科大学院側も反対しにくい(理由に合理性がない。受験期間の5年間で希薄化するような教育しかできないことこそ問われるべき。)ので,2だけでも先に進めるべきように思います。

予備試験合格者数の増加は今年から始められるので,今年の予備試験合格者数をまずは500人程度まで増やすことから始めるのが現実的かなと思います(これでも昨年の5倍近くになってしまいますが・・・)。

現在の法科大学院在籍者については,司法試験の受験回数制限がなくなったことをもって良しと考えてもらうしかないでしょうね。

司法試験受験資格と切り離された法科大学院をどうするか,制度として存続させるかどうかは,大学教育をどう考えるかという問題に特化したことになりますから,大学の先生方に考えていただくことになるでしょうが,「特権」のない法科大学院に,その教育内容だけでどれだけの学生が集まるかは,はなはだ疑問に感じます。

コメント

_ mmm ― 2012年09月14日 00時03分59秒

法科大学院の先生方は法科大学院こそ意義があり司法試験に合格することが目的ではなくとも生徒は集まると豪語されているのですから、(表面上は)3も問題ないのではないでしょうか。そこで生き残れる法科大学院こそ本物ですね。
ほとんどの法科大学院は確実につぶれると思いますが、それでも東大ローはネームバリューで細々とでも生き残れるのではないかと思います。将来的に留学などを予定している方の中には東大大学院のネームバリューはやはりおいしいと思う人はいるのでは。しかも今の人気低迷を反映して現役で学部に東大に入るより簡単ですよね多分。結構年取ってから東大の博士とかなんだとかいく方がいらっしゃるってことはやっぱりネームバリューにひたすらこだわりたいんでしょうし。
まあ、年取ってしまうのと現役合格できなかったやつとしてレッテルをはられる分、就職自体は予備試験超若手合格者より格段に不利だと思いますが。

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