日弁連会長選~初めてのネット選挙 ― 2016年02月04日
明日は日弁連会長選挙の投票日ですね。
今回の選挙,候補者が独自にウエブサイトを作って選挙運動をすることができるようになっています。
2人が立候補しているのですが,ウエブサイトの使い方はかなり違っています。
高山俊吉候補 http://takayama2016.com/
中本和洋候補 日弁連会長選挙.jp
そもそも選挙の名前を自身のドメインにすること自体どうなのかという点はさておき,高山候補がほぼ毎日更新しているのに対し,中本候補は2度ほど更新したにとどまっています。逆に見ると,中本候補が更新した点が今回の選挙の重大な争点とみることができるのかも知れません。
その中本候補の更新した項目は,同候補の稲田朋美議員への献金問題の釈明と,司法試験合格者数についてです。
司法試験合格者数について中本候補は,日弁連が1500人で団結することが重要で,1000人とか700人とかいう意見が出ること自体まずいという見解です。要は1500人から減らすということを考えていないということです。
それに対し高山候補は,激増前に戻すという見解をとっています。具体的人数については,500人という数字を挙げています。
稲田朋美議員に対する中本候補の献金は,稲田朋美議員が安倍首相に憲法改正すべきと迫るような議員であったこともあり,そのことをどう考えるかが一大争点となっています。稲田議員への献金について,大阪の公聴会では,献金にあたって安保法制への反対意見を言ったのかという質問が,東京公聴会では,夫婦別姓について導入すべきという意見を言ったのかという質問がなされました。中本候補は,そのいずれについても否定し,日弁連が重要と思う政策(司法修習生への経済的支援)に協力してくれる議員なので献金したと述べています。つまり,改憲により緊急事態条項を取り入れることの問題点や夫婦別姓の問題は重要ではないと言っているのです。
また,大阪公聴会で中本候補は,献金については議員の思想信条がどうかについて深く考えずにやっている,と述べました。これは,「安保法制を通しても献金を続けるということは,安保法制反対と事務所報では言っているが,献金を続けるということは真剣に反対していないんだなと議員から受け取られるのではないか。」との質問に対するものです。
明日が投票日。これまでとは異なった選挙戦でした。
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