コンマ以下だけど・・2007年07月24日

株式持ち合い:物流の日通、ヤマト、セイノーが計50億円

物流大手の日本通運、ヤマトホールディングス、セイノーホールディングスが株式の持ち合いを始めたことが23日、分かった。3社の株式取得総額は計約50億円。10月の日本郵政公社の民営化で、一段の競争激化が予想される中、共同事業の協力関係を強化するほか、安定株主を確保して敵対的買収に備える狙いもある。株式持ち合いは、世界的な業界再編の進む鉄鋼業界など幅広い産業で広がっているが、大手運送会社間で持ち合い強化の動きが明らかになったのは初めて。

07年3月期の各社の有価証券報告書によると、日本通運はヤマトとセイノーの発行済み株式のそれぞれ0.1%、0.4%を約20億円で取得。セイノーも日本通運、ヤマト株式の約0.1%を約20億円で取得した。ヤマトは日本通運株式の0・1%を約10億円で取得している。セイノー株については同報告書に記載はないが、購入している可能性もある。

同業者同士の株式持ち合いは,競争の実質的制限になる場合には独占禁止法違反となります。今回の持ち合い,所有する株式の割合がコンマ以下と小さいこともあり問題にはならないでしょうが,業界1位のヤマト運輸(ヤマトホールディングス)が入っているので,寡占化による競争抑制効果が働いてくることはないのか,慎重な審査の対象にすべきような気もしますね。