法科大学院の定員4000人などと日弁連が口走っていいのか?2008年12月26日

弁護士激増に反対する若手の会ブログ

3000人を見直す気のなさそうな日弁連

というエントリをアップしました。

増田さんのブログによれば,

一説には、不合格や受験控えで受験者数が7割、合格率が7割で、概ね2000名程度の合格者数になるとか説明されているそうです

とのことですが,法科大学院を修了しない(させない)人が3割も出ると考えること自体,それだけの人を受験から排除することを当然とする排除の論理で問題ですし(本来ならば,修了させられるだけの学力付与に失敗した大学院の責任も問われるべきでしょう。),受験控えする人も翌年以降いつかは受験するわけですから,単純に受験者数の減少としてカウントすることはできないでしょう。上記のような説明が本当に行われたとすれば,嘆かわしい限りです。

また,そもそも,日弁連が何の権限があって法科大学院の定員に口出しするのか?というのが疑問ですし,定員という大学経営の根幹にかかわることについて中央教育審議会が削減を求めること自体についても,公権力による大学運営への介入としてもっと問題視されてよいのではないでしょうか。

そもそも4000人という数の提示自体弁護士激増への歯止めとなるのか疑問ですし,大学の自治といった問題を含めて見た場合,弁護士激増への歯止めを法科大学院定員削減などという迂遠な手段で行おうとすることは,害が大きいのではないでしょうか。