問題なのは「灰色金利」よりもむしろ「高金利」2006年10月17日

消費者金融の金利が高いことの問題性をもっと明らかにすべきではないでしょうか。

自殺直後の遺族に督促 灰色金利、非情取立て横行asahi.com

灰色金利がなくなっても,現在提案されている法案のように利息制限法所定の利率の実質上の引上げ(金利区分の変更)が行われれば,記事のような悲劇はなくならないでしょう。むしろ弁護士の介入によっても任意の弁済はできずに破産に至るケースが増えるのではないでしょうか。

問題なのはグレーゾーン自体ではなく,いったん借りると利息の返済で手一杯となってしまうような高金利にあるということをなぜマスメディアは端的に指摘しないのでしょうか?

コメント

_ ブロガー(志望) ― 2006年11月23日 19時54分58秒

お邪魔します。

>問題なのは「灰色金利」よりもむしろ「高金利」

 高金利は「つなぎのお金である事」及び「貸し倒れリ
スクの高さ」のためではないでしょうか。「高金利」よりも
「なぜ、何のために利子の分業者にお金をあげるのか」
を考えるべきでは。

_ ノムラ ― 2006年11月23日 21時29分24秒

>ブロガー(志望)さん

「つなぎ」のお金であれば高金利でよいという理由がよく分かりません。その理由が,つなぎであれば短期間で返済するからということであれば,次の収入があったときに借入金を一括して返すことが原則で,分割はあくまで例外,というビジネスモデルになるはずだと思うのですが,貸金業の現状はどうでしょうか?

「貸し倒れリスクの高さ」については,貸金業者側の事情ではないでしょうか。どの業者も20%台後半の利率というのは不自然です。信用調査をきちんとやらせてもらうけど低金利,という業者が大手にいないのはなぜなんでしょう。そうしたことをせずに貸し倒れリスクが高いと言って高金利を正当化するのは変ではないでしょうか。

利子の分業者にお金をあげるのは,一時的な資金を得ることによる利益が利息の支払やそれに伴う後の生活の圧迫を上回ると考えられるからでしょう。

弁護士として債務整理をしていると,借入れによる利益がその後の利息の支払等による損失を上回っているとはとても思えません。

少なくとも一般消費者については,現行の利息制限法の制限利率を超える利率での貸付けについては,返済不能な利率での融資と考えられるとさえ思います。

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_ ろーやーずくらぶ - 2006年10月17日 19時30分53秒

 朝日新聞がサラ金や商工ローンによる過酷な取立てを報じています。
 高金利・過剰融資・過酷取立ての「サラ金3悪」が貸金業規制法の制定の根拠ですが、今日も改まっていないことがよく分かります。改正法では、「貸金業法」に名称を変更しようとの動きもありますが、...